Hard Rock Guy's Lab Notes

JST所属の三重大学工学研究科客員准教授の備忘録

北米メタル事情

私は高校生の頃から洋楽ハードロック・ヘヴィメタルを聴いています。アラフォーのオッサンになってまだ聴いているのか?とツッコまれそうですが、なんだかんだいって好きです。他のジャンルの音楽も色々聴きますが、やっぱり専門はハードロック・ヘヴィメタルですね。実家って感じがします。なので、JSTのパンフに書いた自己紹介欄にも、「趣味:ギター演奏(Hard Rock / Heavy Metal)」と書いてあります。書式としては、「研究分野:二次電池材料の研究(電気化学 / 固体化学)」って書くのと同じですね。

さて、このメタル(ハードロック・ヘヴィメタルって書くと長いので省略)ですが、日本では男性を中心とした一部の熱狂的な集団が聴く音楽というイメージがあります。実際、メタル好きの人はマニアックな人が多いです。あと、メタル以外は認めないという排他的な人も多いですね。

一方、アメリカではメタルは日本と同様に「'80年代に流行った古臭い音楽」という認識をされているものの、マニアックさという点については、日本ほどではありません。あくまでも、ロックの一つのスタイルという位置づけですね。野球やフットボールの試合を見に行くと、必ずAC/DCのBack in BlackやモトリーのKick Start My HeartかWild Sideがかかります。

AC/DC Back in Black



Motley Crue Kick Start My Heart


アメリカに住んでいた頃はComcastというケーブルテレビに加入していて、いっぱいチャンネルがあったのですが、VH1 Classicというチャンネルがお気に入りでした。まぁ、リンクに行っていただければわかると思いますが、このチャンネル70年代〜80年代のHR/HM系アーティストのオンパレードです。

一番インパクトがあったのが、

Sebastian Bachが、番組企画バンド組んでライヴするまでのドキュメンタリー番組。

これはテンション上がりましたね。
日本だと高見沢さんとかがテレビに出ている感覚に近いんでしょうかね?

他にも

バラエティ番組でDave Mustaine大佐とScott IanがGuitar Heroで対決!

みたいに、関ジャニの仕分け∞のメタルヴァージョン的な企画もありました。


もちろん、Music Videoを流す番組が多くて、土曜だか日曜の午前中はひたすらメタルのヴィデオが流れています。でもって、興味深いのが日本のメタルファンに人気の曲と少し違う曲がよく流れるんです。

例えば、Judas Priestのヴィデオが流れる時はPain KillerやらElectric Eyeではなく、

いつもBraking The Lawなんです。

なぜなのか、わかりません。シングルとしての認知度なのか?セールスなのか?ヴィデオの面白さなのか? とにかく、他のヴィデオを差し置いてBreaking The Lawなんです。



この、よーわからん銀行強盗?チックなストーリーが、いかにも'80年代初頭のミュージックヴィデオって感じがします。Van HalenのPretty Womanのヴィデオもかなり意味不明なストーリーで有名ですね。



こちらは、別にアメリカではみかけませんでしたが、一応ご紹介だけ。


他にも、大英帝国最強鋼鉄軍団ことIRON MAIDENの場合も、Aces HighやらThe Trooperではなく、

いつもRun to the Hillsです。

これまたなぜかわかりません。ただし、IRON MAIDENの場合は、いつもRun to the Hillsなんです。



ディッキンソン先生が若い。

たまにBe Quick or Be Deadになります。



10年経ったディッキンソン先生はそれなりに老けましたが、そんなことよりパッツンの髪型が気になった時期ですね。この曲、バンドでもよく歌いましたが歌ってて気持ちいい曲ですね。他の朗々と歌い上げる曲と違って雑に歌う方がカッコいいし、ハイトーンもそんなにキツくない。

それにしても、なんで日本人からすると、ややマイナーというか定番とは違う曲のヴィデオばっかり流してたんだろう?って疑問になります。もちろん、オジーだったらCrazy Trainみたいに、ド定番のヴィデオも流れてたんですけど、Judas PriestとIRON MAIDENについては、なんか違いましたね。

アメリカではこの辺の曲の方がセールス的に成功したのでしょうか?
知っている方がいれば教えて下さい。

ちなみに、日本人がド定番と思うようなメタルの曲は、アメリカではほぼ懐メロ扱いです。
MLBを見に行った時にJourneyのDon't Stop Believing がかかった時は、球場にいた子供から老人まで全員での大合唱で感動しましたね。




あと、 冬休みにカリブ海クルーズで乗った船では、専属バンドがSweet Child O' Mineを演奏すると、これまた乗客全員の大合唱です。



 あぁ、音楽的にはやっぱアメリカに帰りたいというか、もっとロックを楽しめばよかったと思う、今日このごろです。。。

【書評】自分のアタマで考えよう ちきりん

先週は締切仕事だらけでテンパっていたので、しばらく更新をサボってました。
でもって最近読んだ本の紹介。

自分のアタマで考えよう
ちきりん
ダイヤモンド社
2012-09-14


ブロガーとして有名な“ちきりんさん”の本です。安かったのでKindle版です。
Kindleだと、ちょっとした時間にiPhoneで読めるのが便利ですね。
レビューの中に、「自分の思考に対する考え方が変わりました」的なのを見つけたので思わずポチりました。

でもって、以下私の感想です。

とっても読みやすくて面白かったのですが、言ってはることは全然フツーなので、

「んなこと、普段からやっとるわい!」

って読んでて思わずツッコんでしまいました。(上述の書評を書いた人に対してもね)
実際に書かれている内容は、よくあるロジカルシンキングとか、ゼロベースの思考とか、そっち系の本とほぼ一緒です。ただし、今まで読んだ中で、一番わかりやすく書かれています。そういう意味では、学生や社会人になったばかりの人が読むにはとてもいい本だと思います。さすが“ちきりんさん”だなぁって感心してしました。
(それにしても“ちきりんさん”って引用符がないと文に埋もれる。。。)


ま、研究なんていう仕事(道楽?)は、データを見てはいろんな考え方でこねくり回して、結論を導くものなので、ここに書かれていることくらいはできてない方が恥ずかしいのかもしれません。。。


でもって、個人的に一番印象的だったのは1章の

『最初に考えるべき「決めるプロセス」』

の話。新規事業への進出のために、調査報告の会議を重ねるけど、なかなか進出についての判断ができない企業の例で書かれていたのですが、私自身は会社員時代の「若手なんちゃら活動」みたいなのを思い出しました。あの手の活動って、とっても面白い議論ができるのですが、何をどこまでやって、何ができれば新規研究テーマとして正式に立ち上げる的な話がいつも曖昧なので、結局のところは

「グループを超えた、良い議論ができましたね」

で終わってしまう感があるわけです。何がどこまで分かれば、本格的に研究テーマとして立ち上げるとか、どこまでやれば議論を辞める判断をする(個人的にはこっちのほうが重要だと思う)とかが、クリアでない状況でやるとやっぱり最後は消化不良になってしまいます。また、テーマになった挙句、単に仕事(報告の機会とか)が増えるだけだと、まぁ誰もやりませんよね。。。せめて、リーダーには自分の研究チームが持てるくらいの権限も与えないと。。。(そうなると既存の人事制度とかも邪魔になるな。。。)

あと、こういう活動をカタチにしたければ、3Mの15%ルールとかGoogleの20%ルールみたいなものがないと絶対無理でしょうね。さらに、就業時間とか気にしている時点でアウトな気がします。そいういう意味では、最近話題のホワイトカラー・エグゼンプションは研究職に限れば必須だと思います。(すでにそういう状況の職場がほとんどかと思いますが、私のいた職場は違いました)大学の教員は100%裁量労働です。(月に何時間働いても、みなし残業ゼロです!)

話がそれましたが、結局のところ議論を開始する段階で、

「どうやって判断するのか?」

を決めておかないと、何も決まらないというのは私自身の経験上も実感ありますね。

もう一つ大事だなって思ったのは、表紙にも書かれていますが、

「知識にだまされない」という視点

については、日頃から意識するようにしたいなと改めて思いました。
研究をしていると、教科書に書かれていることでは説明がつかないこともしょっちゅうあるのですが、教科書に書かれていることを100%信用してしまったおかげで、新しい発見に気付くのが遅れたりなんてことがたまにあります。まぁ、逆に教科書通りのことなのに、自分が勉強不足なために新発見をしたって思い込んでしまうこともあるので、教科書の勉強も大事だとは思いますけどね。。。いずれにせよ、これから色々と考える時には「教科書通りと思うな」って呪文のように唱えたいなって思いました。日頃から陥りやすい思考のトラップですからね。


他の部分も最初に書いた通り「んなこと、いつも気をつけとるわい」と思ってはいますが、やっぱりふとしたことで忘れがちなこともあるので、自分のアタマの整理という意味では読んでおいて良かったなって思います。ヘタなビジネス本よりもずっと実用的です。

せっかくなので、ちきりんさんのブログもリンクしときます。


そんじゃーね(パクリ)

新入生用ゼミ2014

今年も新しく4回生が配属されてきました。
去年のゼミは、ドクターコースの学生に講師をお願いして、講義形式のゼミを開催したのですが、今年は少し趣向を変えてみることにしました。

今年は講義なしで、いきなり論文2本を渡して、

「論文に載っている実験を、ウチの研究室でトレースするとしたら、どの試薬を買って、どの装置を使うのか?調べてきて、実験計画を翌週プレゼンしてもらう」

というものです。完全に新入生の自主性に任せた課題を出すことにしました。
去年のゼミの反省点として、

「最低限のつもりだったが、4回生には情報量が多すぎる」

また、コインセルの性能競争についても、ドクターコースも含めた学生全員でチーム編成したので

「先輩が頑張りすぎて4回生が主体的に実験できない」

という問題点をかんがみての今回の企画です。
講義形式のゼミを最低限にして、とにかく電池の研究室に来たんだから、電池の研究をやるにはどんな装置を使ってどんな実験をするのか、最低限知ってもらえればという点に焦点を絞りました。

でもって、今回の課題に出した論文

Naoaki Yabuuchi, Yukinori Koyama, Noriaki Nakayama and Tsutomu Ohzuku,
Solid-State Chemistry and Electrochemistry of LiCo1/3Ni1/3Mn1/3O2 for Advanced Lihtium-ion Batteries
II. Preparation and Characcterization.  
Journal of the Electrochemical Society, 152 (2005) A1434-A1440




Naoaki Yabuuchi, Noriaki Nakayama and Tsutomu Ohzuku,
Solid-State Chemistry and Electrochemistry of LiCo1/3Ni1/3Mn1/3O2 for Advanced Lihtium-ion Batteries
III. Rechargeable Capacity and Cycleability
Journal of the Electrochemical Society, 154 (2007) A314-A321


この4月から東京電機大学に移られたの薮内先生の学生時代の論文ですね。詳細は割愛しますが、リチウムイオン電池の正極活物質の研究で必要なことが一通りまとまっていて良い論文だと思います。まぁ、この研究室(大阪市立大学・小槻研)の論文はどれも素晴らしいんですけどね。


体系的な知識は、本格的に研究が始まってからでもええかな?という判断です。実際、昨年度はウエスト固体化学入門を読んだり、正極活物質のレビューの論文を輪読したりというゼミも開催しました。

他のゼミ等がないおかげで、先週は4回生全員が課題に真剣に取り組んでくれているみたいで、木曜日に発表してもらうのが今から楽しみだ。 
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